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ソフトウエア・リース


 2000年度の税制改正において、ソフトウエアの税法上の取扱いが、繰延資産から減価償却資産へと変更されました。これにより、ソフトウエアを対象とするリース取引の税務上の取扱いは、原則として、リース税制(「リース取引の税制・リース税制の概要」参照)によることとなります。

 リース税制では、専用性の高い物件(特別仕様で製作されている機械設備)や識別が困難な物件(建設工事用の資材等)、あるいはリース終了時に返還が困難な物件(土地、建物、建物附属設備、構築物)を対象とするリース取引については、売買として取り扱うこととしています。

 一方、ソフトウエアは、動産や不動産と異なり、リース物件であるソフトウエアと購入したソフトウエアとの識別の可否や、汎用ソフトウエアを除きソフトウエアの専用性の有無を一律に判断することが困難で、また、リース終了時におけるソフトウエアの返還が、実務上、不明確であることから、ソフトウエアとハードウエアを同一に取り扱うことができないというのが、国税庁の基本的な見解です。

 そこで、リース事業協会が、国税庁に照会を行った結果、ソフトウエアを対象とするリース取引について、リース契約終了時または中途解約時に、ユーザーが「リース契約終了通知書」をリース会社に交付するなど、ソフトウエアの返還または抹消処理を行うことが明かなものは、次のとおり取り扱ってよいことが確認されました。(この照会文書は、国税庁のホームページに掲載されています。)

 なお、ソフトウエアは著作権法の対象となりますので、リース取引において、税務上の取扱い以外にも、ソフトウエアの著作権者、使用権に関するリース会社とユーザーとの権利関係を明確にしておく必要があります。

◆ 売買扱いとならないリース取引

  1. ソフトウエアのみをリース取引の対象とする場合
    リース期間が、ソフトウエアの耐用年数以上120%以下のもの(※1)
  2. ハードウエアとソフトウエアを一体としてリース取引する場合(※2)
    ハードウエアの耐用年数を基準としてリース期間が設定されているもの(※3)

◆ 金融扱いとならないリース取引

  1. リースバック取引でないもの
  2. 法人税基本通達12の5-3-1(1)(2)に該当するもの、もしくはこれらに準ずるもの(※4)
  1. 耐用年数5年のソフトウエアのリース期間は5年または6年となります。リース税制の規定によると、耐用年数5年の場合の適正リース期間は3年〜6年となりますが、ソフトウエアのみを対象に3年または4年のリース期間を設定する場合には、個別に識別性や専用性の問題を解決する必要があります。
     なお、ソフトウエアの耐用年数は、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表に次のとおり規定されています。
別表3(無形減価償却資産)ソフトウエア複写して販売するための原本3年


その他のもの5年
別表8(開発研究用減価償却資産)ソフトウエア
3年
  1. 「一体」とは、ハードウエアとソフトウエアのリース開始、更新、終了が同時に行われるものをいいます。
  2. 耐用年数6年のハードウエアと耐用年数5年のソフトウエアを一体で取引する場合のリース期間は4年〜6年となります。ハードウエアとソフトウエアを一体として取引する場合でも、ソフトウエアの専用性の問題がなお残されています。4年〜6年は、ソフトウエアの専用性の有無を考慮しないでリースとして扱われる期間となります。(下表を参照)
  3. リースバック形態であっても、法人税基本通達で規定する「相当の理由」があれば金融扱いにならないことを意味します。ただし、ユーザーが開発したソフトウエアを対象とするリースバック取引でユーザーが著作権を保有し続けている場合には、リースバック形態にする相当の理由があると認められない可能性が高いことに留意する必要があります。
ハードウエアとソフトウエア一体の場合の適正リース期間

耐用年数

リース期間
(※濃い網掛け部分がハードウエアとソフトウエア一体の場合の適正リース期間)
 

2年

3年

4年

5年

6年

7年

8年

9年

10年

11年

12年

 

ソフトウエア5年

   

70%

80%

 

120%

             

ハードウエア4年

 

70%

   

120%

               

ハードウエア5年

   

70%

   

120%

             

ハードウエア6年

     

70%

     

120%

         

ハードウエア10年

         

60%

         

120%

 

※リース税制の規定によると耐用年数5年の適正リース期間は3年〜6年ですが、専用性の有無を考慮しないでリースとして認められるリース期間は80%基準(法人税基本通達12‐5‐2‐5)により、4年〜6年となります。したがって、ハードウエアと耐用年数5年のソフトウエアを一体としてリースする場合の適正リース期間は、濃い網掛け部分となります。耐用年数4年または5年のハードウエアと一体で3年リース期間を設定する場合には、個別にソフトウエアの専用性の有無を確認することとなります。